HA NOI
ハノイ 2004年 6月





ベトナムの首都。
文化や芸術の資料が多く保存されているので、
研究するにはホーチミンよりずっとよい環境のようです。
ゲストハウスやブティックが集まる旅行者エリアは、ホアンキエム湖周辺と旧市街。

うるさいホーチミンから逃れてつかの間のノスタルジーにひたれるかと
期待して来たハノイでしたが、それは甘い夢でした。
バイクの流れは旧市街にも容赦なく入り込んで途切れることがなく、
ちりんちりん、とベルを鳴らして優雅に走るシクロが激減し、
天秤を肩にかけた物売りも窮屈そうに道を歩きます。
昔ながらのベトナムらしい風景が失われていくのはちょっとさびしい。

    



6月のハノイといえば夏の入り口。
じっとりした重い暑さを十分承知の上でわざわざハノイへ出かけた理由は、蓮茶見学。
5月中旬〜8月初旬の約3ヶ月間だけ蓮茶作りは行われるのです。

とりあえずお茶屋さんが集まるHANG DIEU通りへ。
いきなり店の中が蓮の花で埋もれている店を発見。
「HUONG SEN」では蓮の花から雄しべを取り出す作業を見せてくれ、
自家製の蓮茶を試飲させてくれました。


蓮の花の山に手を入れるとほんのり温かい。これは花が開こうとする時に発する熱

「HUONG SEN」の蓮茶作りに使用される蓮の花は茶葉100gに対して100個以上。
仕込み期間全体の茶葉の総使用量は
300kg近くになるので、膨大な量の蓮が必要です。
茶葉は北の山岳地HA GIANGというところのものだけに限定、
しかも蓮の香りといちばん合うという理由で
新茶ではなく年月をおいたものを使用するのだそうです。

茶葉と蓮の雄しべを混ぜ合わせ、醗酵と乾燥を何度も繰り返すのが
大まかな蓮茶の作り方ですが、回数や醗酵期間は店によってそれぞれ違います。
創業100年以上の「HUONG SEN」では現在の店主と夫人のお二人だけが
この作業を担当していて、「私はまだ作業することを許されていないんです」と
33歳になる後継ぎのHAIさんは言います。

醗酵と乾燥が念入りに繰り返されるため、
急須の中の茶葉は長い時間おいても風味を損なわず傷まないのだとか。

雄しべと内側の柔らかい花びらを取り除いたら、あとはゴミ。
これはその後どうなってしまうの?と花の山を見てふと浮かんだ素朴な疑問に
「漢方薬の業者に売ったり装飾用に使う店にゆずったりします」との答え。納得。

HUONG SEN
ADD:15 HANG DIEU     TEL:84-4-8246625



    

蓮の花にはいろいろな種類があって、
「蓮茶作りにはタイ湖のピンクの蓮がいちばんなんです」という説明を受け、
翌朝は蓮の花摘みを見にタイ湖へ行ってみました。
日が出たばっかりの朝6時ごろが花摘みのピーク。
人が埋もれて見えないくらいまっすぐに伸びた蓮の池をボートで行き来して作業しています。
彼らが探しているのは咲きかけの花。
ほんの一瞬、いちばん強く香りを発する花を摘むのです。

ボートに花がいっぱいになると岸へ上がってきて、
袋に詰め込まれてお茶の店へ配送されます。



     

同じくHANG DIEU通りにある「NINH HUONG」では
店の上の階で蓮茶作りの作業をしているとのことで、見学させてもらえました。
大きな布団にくるまって置かれている、その正体は熱い鍋の周りに巻いて乾燥中の蓮茶葉。
この店では醗酵と乾燥を1ヶ月間にわたり数回繰り返します。


「NINH HUONG」蓮茶作りの創業者はこのおばあちゃん

「なにしろ花が3ヶ月間しかないから大忙しなのよ」と作業を仕切るおばあちゃんは言います。
「蓮茶のおいしさには自信があるけど、これだけじゃやっていけないからね」
そういえばひっきりなしにやって来るベトナム人客が買うのはお茶ではなくてお茶菓子。
北部名物のBANH DAU XANH(緑豆の干菓子)が山のように売れていきます。
どうやらここのBANH DAU XANHは有名なようです。

NINH HUONG
ADD:22 HANG DIEU     TEL:84-4-8251148




料理名がそのまま通りの名前になっているほどの老舗。現在のご主人は5代目

ハノイ名物といえばCHA CA(チャーカー)。
ターメリックなどで下味をつけた白身魚とねぎ、ディルを炒めます。
もともとは、訪ねてくるお客さんに大人気の、
LA VONG(ラボン)おじいさんの家のおもてなし料理でした。
ねぎをたっぷり加えるととてもおいしい。

CHA CA LA VONG
ADD:14 CHA CA     TEL:84-4-8253929

 

 

 

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